FOS第五十二弾にお届けするのは、特徴な染め技法で実現したデニムのようなヴィンテージ感が特徴なチャコールシャンブレー色のコットン天竺、ペーパーライクな不思議なドライ感の触感を持つ鉄紺色のコットン天竺、さらにブルーシャンブレー色のリネン天竺を組み合わせた、イージーな羽織物として活躍できるニットブルゾンデザイン系のカーディガンです。 そしてこの製品の最大の特徴は何と言ってもフロントエッジに存在感たっぷりにタタき付けられた無数に並ぶホックテープ。勿論ホックを全て留めて着用出来ますが、FFオススメはやはり、上のボタンだけ、もしくはホックを3、4個留めてあとは開けて、または何も留めず、まるでシンプルなカーディガンを羽織っているかのようにカジュアルに着て頂く着用方法です。 なぜならカーディガンをデザインした時、本体にホックテープが付いていること自体が最大の目的でしたので、それを留めても留めなくても、もうすでに十分存在感たっぷりであるからです。ホックが無数に付いている自体で、もう十分クールです。

1).デザイン

異素材の組み合わせやホックテープ使いは最大の特徴ですが、それを抜かせばシンプルな襟なしカーディガン、という訳ではありません。まず、前端から後ろ襟ぐりにかけて切り替えが入ってますが、それが前裾さらには後ろ裾にも入って、全て繋がっているデザインに。 しかも前端から裾にかけてはカーブで切り替えられていてその見頃側には前裾から後ろ裾までギャザーが寄せられています肩線から袖口にかけてストライプ状の細い切り替えも入っていますが、実はこの切り替えは肩から地面に向けてに平行に入っているのではなく、袖口に向かって前寄りに斜めに振れて切り替えられています。前から見た時にこの方が逆に自然に見えることからこのデザインにしました。ポケットは脇に二ヶ付き、立体的に縫い返されたデザインポケットです。

2).素材

*7/- コットンフォギー天竺 ー 本体に使用。
コットン100%のシャンブレー色(一見色でない)の天竺素材。シャンブレー色にする為に、一番一般的なのは、糸の段階で多色にするやり方です。多色の糸を撚って一本にすれば編み上がった時にシャンブレー色になります。そしてもう一つの方法は、編み上がった生地を後から染めてシャンブレー色にする方法。その場合は他素材を糸の段階でミックスさせておきます。そうすればコットンを染める染料ではポリエステルは染まりませんので、色の差が出来てシャンブレー色になります。 ですが、この製品に使われている天竺はコットン100%、しかも生地を後で染めて実現したシャンブレー色なのです。実はこれは簡単なことではなく、なぜならコットンは先着性が非常に高く、あっと言う間に無地に染まってしまうからです。それを国内唯一の工場で、綿糸の中白染めという技法で実現したのです。 その名の通り、工場独自の技術で綿糸を中まで染め切らずに止めるのです。なのでデニムのようなヴィンテージ感を出すことが出来るのです。

*ドライコットンペーパーエアジャージー ー 前端、裾部分に使用。
これも不思議な素材です。コットン100%の超細番手の天竺素材なのですが、触って頂くと、その名の通り、カサカサしていて、何ともドライ、そして紙のような不思議な手触りです。繊細に編み上げたコットンジャージーに特殊な洗い加工を施し、実現した素材です。

*Jリネンソフトトップ天竺 ー 袖細パーツに使用。
リネン100%の持つ高級感と優れたドレープ性も兼ね備えそれでいてカジュアル感も出るように、ガーゼのように薄く柔らかな糸で編み上げた、リネントップ色の美しい天竺素材。

*30/-コットンスパンフライス ー 袖口リブに使用。
袖口リブに使用する為、しっかりした素材感、キックバックに優れた素材を使用しました。

3).縫製

インターロック、一裏仕立て。
前端から後ろ襟ぐり、さらに前裾、後ろ裾はぐるりと見返し、さらにその縫い目にはカヴァーダブルステッチを入れて伏せられていて綺麗に始末されています。ニット製品ですが勿論、メイド イン ジャパン です。

4).コーディネート

春夏の羽織物として活躍の機会大です。FOS52ページではガーリーにスカートに合わせていて、同時販売のFOS53ページではそのカフスパンツとボーイッシュに合わせていますが、結論、何にでも合います。 デザインの詰まったカーディガンですが、世間一般的にはシンプルなデザインの製品は大人っぽい雰囲気で活躍しやすいとされてますが、FF のデザインモノは大人っぽい雰囲気も上品さも醸し出してくれます。