FOS第五十八弾にお届けするのは、「ニットカーデのように簡単に羽織れる軽く使いやすいニットブルゾン」をテーマに作った、フロントの白金色の金属ファスナー、前端の白金が混じったようなグレー色光沢タフタ、そしてボデイーのもこもこした羊の毛のようなトップライトグレーとのコントラストが美しいニットショートブルゾンです。第一印象は十分な厚みと暖かさがあるのにとても軽い。ニットカーデのように丸めて収納してもシワにならない。そしてニットカーデはその上にさらにアウターを着る印象ですが、これは完全にアウターの顔。秋冬にとても活躍するアイテムになっています。 前端の配色切り替えと共に特徴的なのが、袖。バットウィングスリーブのようなとても下がった袖付け。その袖付けラインは前から見るとセットイン切り替えのように見えますが、袖付け線は前身頃袖山を通り後ろに回ると何とそのままヨーク切り替えに続いているデザイン。しかも前側にあった袖付け線は後ろにはなく、後ろ袖は身頃と続く切り替えのないドルマンスリーブデザインに。 そしてその後ろヨーク切り替えを利用してその後ろ身頃にはギャザーを入れたデザインに。 裾、袖口は、リブを接ぐ際に使用する仕様を共地を使って縫製しています。 無駄な切り替え線はなく全てのカッティングをいかしきるデザインに仕上がっています。 洋服の裏側の切り替え線縫い代は、ぼこぼこしないように縫製後、さらに縫い代を伏せるカヴァーステッチ入れて綺麗に仕上げています。そしてポケットは、FF がニット物に多用しているお馴染みの、くりぬきポケットが左右に付けられています。 キュートなポケット、計算されたカッティングライン、綺麗な縫製始末、そして美しい配色切り替え、など随所にFF らしさ満載です。

1).デザイン

最大の特徴はやはり白金ファスナー、白金グレー高密度タフタ、トップライトグレーウールパイルのコントラストの美しい前端デザインと、バットウィングスリーブのようなとても下がった袖付けデザイン。 本体のもこもこした羊の毛のような質感を表現したナチュラル感あるウールパイルとスポーツ素材のような機能素材のポリエステルタフタとの対比が新鮮。 そしてまるで身頃裾にかかるかのではと思うような下がった袖付けの存在感溢れる袖付けも魅力。

2).素材

*シープフェイスウールパイルニット
ファンシーな印象のパイルニットは、市場ではほとんどがポリエステルやアクリル100%のものが多いですが、このニットはウール59% ポリエステル26% ナイロン15% とウール勝ちのパイルニットとなっています。 もちろんその方が高価でもあり暖かさも全然異なり優れています。 本物のひつじのような表情が暖かさをさらに感じさせてくれる素材です。

*ウォーターリペレントポリエステルマイクロファイバータフタ
高密度に織り上げ、高度染色、撥水加工を施したノンコーティングの透湿防水素材。マイクロファイバーのソフトなタッチが特徴のポリエステルタフタ。

3).縫製

インターロック二本針カヴァーステッチ始末、一重仕立て。
襟ぐり、前端は見返し返し、金属フィスナー付き。 接ぎ線は二本針カヴァーステッチ入り、勿論、メイド イン ジャパン です。

4).コーディネート

あまり上に羽織れないような少し下がり目の袖付けのデザインセーターの上からも羽織れるイメージです。 凝ったセーターをお持ちのお客様にもオススメ。少し寒くなった時、裏地付きのキチッとしたジャケットではちょっと堅苦しさを感じる時、大活躍してくれるのがこのニットブルゾンです。色も控えめなライトグレーなので合いやすい色合いは多いです。派手めなプリントにも合いますし、シックな黒とも相性はいいです。