FOS第七十六弾にお届けするのは、キュプラシフォンという落ち感のいい素材でスラッとしたストレートシルエットを形成、前衿ぐりと後ろヨーク下にギャザー、前端とカフスにループボタン留め、そして両裾に紐付きの台襟カラーシャツです。 裾はベルト状になっておりその端に付けられた垂れ下がった紐はそのまま垂らしても着用可能、そして後ろに廻して前身頃をブラウジングしても着用可能、もちろん裾をボトムに入れてしまってもOKと、コーディネートが楽しい一枚です。 前端、カフスに付けられたループボタン受けもキュートで、留めた状態でももちろん端正でいいですし、外した状態でもそのループが飛び出た感じが可愛いです。 大人っぽいコーディネートが出来るシャツを目指しデザインしたオーバーシャツです。

1).デザイン

最大の特徴は落ち感のいいストレートシルエットの両裾に付けられた垂れ下がった紐。そのまま垂らしても着用可能ですし、後ろに廻して前身頃をブラウジングしての着用も可能。ボタンはFF お馴染みの角丸デザインの黒蝶貝ボタン、本物の貝の質感も十分感じられる厚みがあります。そのボタンを受けるのはボタンホールではなく共地ループになっています。 前衿ぐりはギャザーが寄せられています。後ろはヨークデザインでその下にもギャザー入りです。 脇線は重ねスリット開きになっています。

2).素材

*キュプラシフォン 
一見、化学繊維と思いきや天然繊維の素材です。キュプラ(コットンの再生繊維)を使用した薄手のシフォン素材です。 キュプラといえば代表的なのが洋服の裏地に使われる素材、その印象は大抵はツルツルしていて光沢があり冷たい素材感です。 でもこの素材は極細番手キュプラの超強撚糸を用いて織り上げた後、さらにフィブリル加工(表面を起毛させる加工)を施していますので柔らかさと膨らみを感じ、色も少し擦れたようなマットな色合いになっています。 フィブリル加工は通常、硬い素材や厚手の素材を柔らかくするために施す加工ですが、これだけ薄い素材に施したものは見かけたことがありません。薄い素材なのであからさまにその効果がわかるという感じではありませんが、手で触るとその優しい触感を感じていただけると思います。

3).縫製

一裏仕立て 袋縫い始末。
袋縫い始末は縫い代を袋状の中に入れてしまう始末で二回縫わなければならない為、手間ですが、薄手の素材にはやはり袋縫い始末が最適で綺麗です。 勿論、メイド イン ジャパン です。

4).コーディネート

パッと見はシンプルなストレートシルエットの落ち感のいいシャツですのでベーシックなシャツと捉えてもらい、色々なものに相性よく合わせることが可能です。 ただ着丈が長めですのでマキシ丈のスカートには若干重たい印象です。撮影で合わせているふくらはぎ下丈くらいの方が合わせやすいと思います。長めのものに合わせたい場合はマキシ丈のワイドパンツの方がオススメです。 コレクション撮影ではショートパンツに合わせていますがそれも可愛いです。

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Photographer : CHIAKI OSHIMA http://chiakioshima.com
Model : KARUNA : http://www.bellona-model.net/category/model_women